本のメモ「それでも あなたの道をゆけ」
ファンタジーや時代小説を読むのが好きだけれど
伝承や聞き取りの記録を読むのも好き。
いま、「それでもあなたの道をゆけ」という本を読んでいる。
それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム
- 作者: ジョセフ・ブルチャック,中沢新一,石川雄午
- 出版社/メーカー: めるくまーる
- 発売日: 1998/08/01
- メディア: 単行本
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これも、読んでね~ とお知らせされた本。
あれも、これも。メモしておきたいことがたくさん。
でも、メモしない。
記憶に残ったことばが、いまのわたしに必要なメッセージだと考えているから。
わたしが得たもの
読んだあと自分に残っていた言葉を、もやっと書いてみる。
※記憶をたどって書くため、わたしのフィルタを通してこの本の内容が示されるため、実際の本の中での記載とことなっている場合があることにご注意ください。
【この本からのわたしの学び】
・人のこころとからだは健康であることが自然な状態である
・他の人に「なぜ」と問いかけず、人の語ることをそばで聞いて自分で気づくようにする。そうすることで、自らの力を信じることができ、他人との理解も深まる
・自分で見て、自分で聞いて、待っていれば。答えはおのずとやってくる
・人は神によって、その場所に置かれた。(存在が、すでに祝福されたものである、という意味か?)
・神はどこにでもいて、人に寄り添っているが、人にはその姿はみえず、声は聞こえない
・この世界にある、すべてのものに魂か霊が宿っている
・人の魂の中に第一の平和が、人と人との間に第二の平和が、集団と集団との間に第3の平和がある。そのため、平和を保つには第一の平和(人の魂の内側にある平和)が大切になる
・人が世界の全てではなく、自然のごく一部でしかないことを忘れないこと
自然と生きること、自然に生きること
この本のあとがきには、
「ここにある言葉を読んで、簡単に癒されたりしないでほしい。それよりも、これらの言葉の背後で呼吸している世界の深さ、優しさ、純粋さに触れて、むしろ畏れおののいてほしい」(中沢新一さんのあとがき、原文のまま抜粋。下線は追記した。)
と書かれてありました。
自然とは畏怖するものであり、そのままの姿の中でヒトが暮らすことは困難であることを、ヒトは本能で知っているのだと思います。
そのため、遠くに見る自然の風景に対しては「癒し」を感じますが、自然の中に暮らすときは、ヒトの思いどおりにならない自然の力のなかに、ヒトの存在よりも大きななにかの意思をみて、ヒトは自然を「畏れ」るのではないでしょうか。
そう考えたとき。このあとがきは、「遠くで表面的なものだけを感じるのではなく、より身近に感じ、大きな存在について畏れを持ち、尊重して生きてほしい」というメッセージだと感じました。
自然とともに生きる暮らしの中で伝承されてきたことばが、とても印象的な本です。ひとは、自然の大きなエネルギーを利用するために、土木技術などでねじ伏せて自分の暮らす空間を作っていると感じています。そうしておかないと、自然は、ヒトよりも大きな力を持つため、安心して人が暮らしてゆけないから。
そして、ヒトは自然と切り離されていく分だけ、自然が大きな力を持っていることをわすれて、ヒトであることにおごるようになる。ヒトとしての自然な姿、ヒトも自然の一部であったことを忘れてしまっているのではないか。
いま、自然と切り離されたような「文明ある」暮らしをしているじぶんに、暮らしのなかでのこころのありかたを再確認させる本となりました。
祈りのことば
どうしても。原文のままで残しておきたいことが2つあったので、書き写しておきます。
祈りの言葉
「あなたがものごとをなすやり方を、わたしが丸ごと受けいれることのできるような知恵を与えてください」
「あなたの歌をうたえ
空を
見上げながら」
わたしにとっては、わたしの思うことを発信することが「わたしの歌を歌うこと」。
わたしのおもっている空(かみさま、大いなる存在)の言葉を感じることが「空を見上げながら」。
じぶんがじぶんであることを探求することが、すべての真理の探究につながると考えています。
そらの言葉や直感を信じて、わたしの言葉で表現していくことが、心理に近づく何かだと思い、表現していきたいと思います。
その表現したことが、ほかのかたの気づきや癒しの力につながると、わたしは嬉しい。